基礎データ
分野:収益認識
論点:返品権付きの販売
過去問:−(オリジナル問題)
ランク:重要性A 難易度A
分野:収益認識
論点:返品権付きの販売
過去問:−(オリジナル問題)
ランク:重要性A 難易度A

返品権付き販売の会計処理を理解する!(新収益認識に関する会計基準の解説)
収益認識基準のわかりやすい解説シリーズ - 販売した商品が返品可能な場合の会計処理についてわかりやすく説明をします。(書いた人:CPA公認会計士講座 専任講師 登川雄太)
問題
当期末にA製品を100個販売した場合の売上総利益はいくらか?
1.当社はA製品を@300円で製造し@800円で販売している。
2.過去の実績に基づき、販売した個数のうち5%が返品されると見積もっている。
3.返品された場合、当社は全額返金をする。なお、返品に係る送料は当社負担であり、返品1個当たり100円の送料がかかるものとする。
解答解説
●解答
47,000円
●解説
1.考え方
返品が見込まれる部分は収益としない。
売上原価は販売した製品の帳簿価額と返品資産の差額となる。なお、返品資産は回収コストを控除して算定する。
2.解法
売上:@800×95個=76,000
返品資産:(@300-@100)×5個=1,000
売上原価:@300×100個-返品資産1,000=29,000
売上総利益:76,000-29,000=47,000
借 方 | 金額 | 貸 方 | 金額 |
---|---|---|---|
現金 | 80,000 | 売上 | 76,000 |
返金負債 | 4,000 |
借 方 | 金額 | 貸 方 | 金額 |
---|---|---|---|
売上原価 | 29,000 | 商品 | 30,000 |
返品資産 | 1,000 |
一言アドバイス
収益の金額は比較的理解しやすいですが、売上原価の算定に当たって返品資産を控除するという点が間違いやすいので注意が必要です。
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