手形借入金を理解する!支払手形勘定を使わないのはなぜ?

手形借入れを行った場合の勘定科目は、「手形借入金」または「借入金」です。

逆に「支払手形」は使いません。

手形貸付金も同様に、「受取手形」は使いません。

今回は簿記検定3級の受験生向けに、この理由について解説をします!

目次

手形借入れをした場合の仕訳

手形を振り出して借入れを行った場合の仕訳は基本的に以下のようになります。

手形借入れの仕訳

借方科目金額貸方科目金額
現金××手形借入金××

「手形借入金」とは、手形によりお金を借り入れた際における負債の勘定科目です。

基本的には「手形借入金」を用いますが、単に「借入金」勘定を用いてもOKです。

手形借入れの仕訳

借方科目金額貸方科目金額
現金××借入金××

なぜなら、手形を使ってる点は特徴的ですが、結局のところ、この取引の実態は借入れ取引だからです。

支払手形勘定は使用しない

では「支払手形」勘定を使うことはどうでしょうか?

手形借入れの仕訳

借方科目金額貸方科目金額
現金××支払手形××
※この仕訳は間違い

上記のように「支払手形」勘定は使用できません。

ボブ(勉強中)

手形に関する支払義務という点では「支払手形」でも良さそうだけど…

支払手形を使用しない理由

この理由は、簿記では「商取引」と「金融取引」を区別して処理するからです。

  • 商取引とは、商品売買取引のこと
  • 金融取引とは、資金の貸し借りに関する取引のこと

商取引は会社にとっての本業であり、資金の貸し借りは本業ではありません。

簿記では、両者を区別して記録したいのです。

ボブ(勉強中)

確かに、本業と本業以外の取引を混ぜこぜに記録すると、分析がしづらそうだ…

この点、支払手形は商取引で用いる勘定科目です。
商品を仕入れた(=本業)際の勘定科目ですよね。

対して、手形借入れの実態は資金の借入であり金融取引に該当します。

金融取引である以上、商取引の勘定科目である支払手形勘定を使いはしないのです。

最後に

本記事は以上です。

単に勘定科目を暗記するだけでなく、簿記の考え方を知ったうえでおさえるようにしましょう。

そうすることで、楽しく納得して勉強を進めることができるようになります。

おまけ

おじさん(先生)

この記事はわかりやすかったかの?

ボブ(勉強中)

うん!もっと会計のこと学んでみたいな!

おじさん(先生)

それなら、会計ノーツの公式本がおすすめじゃ。
その名も「世界一やさしい会計の教科書」じゃ!

ボブ(勉強中)

世界一やさしい会計の教科書…

会計ノーツの公式本

会計ノーツの管理人である登川が、会計を勉強する全ての方に向けて、

  • 考え方からちゃんと説明すること
  • わかりやすく丁寧に解説すること

を心がけて、書きました。

読み終えた頃には、「よくわかって、楽しかった!」と思えるはず! 

財務3表はもちろん、簿記・仕訳、収益認識、のれん、繰延税金資産などの会計用語、会計理論、財務分析など、財務会計の一通りについて、わかりやすく、丁寧に解説します。

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この記事を書いた人

CPA会計学院で公認会計士講座の講師をしています。会計が大好きで、どうすればわかりやすく教えられるかを日々考えています。
(略歴)慶應高校→慶應大学(在学中に公認会計士試験合格)→監査法人トーマツ→CPA

コメント

コメント一覧 (2件)

  • 連結決算における支払手形から借入金への振替理由の記事から読ませて頂きましたが、分かり易すぎて目から鱗でした。モヤモヤが解消された上、簿記の奥深さと楽しさを感じられました。一層、勉強に対するモチベーションが上がりました。本質的で、分かり易いご解説、ありがとうございました。

    • よかったです!
      まさに”簿記の奥深さと楽しさ”を伝えたいと思って運営しているので、うれしいです👍

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