昨日、第164回日商簿記1級を受験してきました。
所感について、備忘録的な感じで残しておこうと思います。
全体について
最近の傾向通り、今回も商業簿記・会計学(以下、商会)は難しめ、工業簿記・原価計算(以下、工原)は簡単めという感じだった。
商会は時間カツカツになりやすいが、工原は時間が余る。
なので、商会は解き方が大事で、簡単な箇所から手を付けたかどうかで点数は結構変わってしまう。
実際自分は、前回(第162回)は、難しい商業簿記からやって失敗したので、今回は解く順番を意識した。
試験開始直後にパーッと問題を眺めてみて、「今回も商業簿記が難しそうで、会計学はそうでもなさそう」と感じたので、まずは会計学から手をつける
という感じ。一方、工原は量は少なめなので、解く順番は意識せずに頭から解いた。
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商会が難しいというトレンドは今後も続きそうではあるけど、意識すべきは相対試験という点。
商会にしても工原にしても、基本論点をしっかりおさえることがすごく大切。
その上で、(最近の商会のように)難しい問題が出たとしても、「びびることなく簡単な箇所を正確に解く」という強いメンタルを持ちたい。
商業簿記・会計学について
会計学
会計学は在外子会社が出題されており、難易度は高め。
でも、配点箇所は工夫されていたので、半分は正解できる問題であった(この点は、試験委員の配慮を感じた)ので、できれば15問中10問は正解したい問題と思う。
とは言えど、在外子会社がガッツリ出題されてしまってので、在外子会社を切っていた場合は、非常に痛い回だった。
今回は、在外子会社の一部売却出たけど、とても難しいのでこの点は解けなくてOK。
会計学に使う時間は30分〜40分くらいにして、残りは商業簿記に配分したい。
商業簿記
今回も明らかに収益認識が難しいので、それ以外の箇所から解くのがよい。
(自分は、資料の最後から解いた。配当金の修正→法人税等の計上(税効果はとばす)→退職給付費用の算定・・・という具合)
ちなみに、問1(P/L)と問2(B/S)が分かれているけど、同時に埋めるのが効率いいので、P/Lを埋めつつ、問2もチェックすることも忘れずに。
(退職給付費用を埋めたら、退職給付引当金も埋める)
有形固定資産が一見難しそうだけど、実際はシンプルなので、この点も正解したい。
賃貸目的の減価償却費が営業外費用になるのは若干細かいけど、答案用紙を見ると気づけるのでこの点も正解したい。
減損損失は問題文が複雑なのと、割引計算もしなきゃいけないので、比較的難易度は高めだったと思う(とばすのもあり)。
収益認識は、返品権付き販売と受注制作ソフトウェアの2つ。
返品権付き販売はパッと見すごくシンプルに見えるけど、原価率を自分で算定しなきゃいけないので、解けなくても仕方がない。
受注制作ソフトウェアの方は、1つひとつ丁寧に解けば金額算定できるけど、限られた試験時間中に正答するのは至難の業。
当然、貸倒引当金も難しい。
結果的に、収益認識関係は全く解けなくても合否に関係なさそう。
工業簿記・原価計算
工業簿記
第2問は、工業簿記は全部原価計算と直接原価計算の比較の問題で、簿記2級の知識でも解けそうな問題。
全部原価計算と直接原価計算の違いを理解するにはいい問題だけど、1級の問題という意味では簡単過ぎる気もする。
全問正解を目指したい。
理論部分は、ちょっと細かい気もするけど、雰囲気でわかる箇所も多いので、高得点を目指したい。
原価計算
第2問の計算部分は、仕損ありの総合原価計算。
これまた基本的な問題に見えるけど、度外視法or非度外視法の判断や、廃棄費用の取り扱いは少し難易度が高く、差がつきやすそう。
適切に計算できれば、全問正解もいける。
ただ、異常仕損費の表示区分は、その場対応力が求められるので難しい。
営業外費用と特別損失の2択にしぼったうえで、「機械の整備不良」が特別損失たるのか否かという点から考えることになる。
第1問の理論部分は、「正しいものをすべて選べ」で点数がとりづらい。
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