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未実現利益を消去する際の勘定科目!連結は売上原価で、持分法が売上の理由とは?

持分法会計

商品の未実現利益の消去について、

  • 連結の未実現利益の消去で「売上原価」を使う理由は?
  • 連結は「売上原価」なのに、なんで持分法では「売上」を使うの?
  • 覚えていいって言われたけど、よく間違えるから理由をちゃんと知りたい

という方向けに、未実現利益を消去する際の勘定科目について解説をします。

\こちらもおすすめ/
持分法の未実現利益を理解する!仕訳の考え方をマスターしよう

論点の確認

まず、簡単に今回の論点を確認しましょう。

なお今回は、終始、ダウンストリームを前提にして説明します。

商品の未実現利益を消去する仕訳について、連結と持分法の両方を見比べてみます。

連結子会社の場合の修正仕訳

借 方 金額 貸 方 金額
売上原価 ×× 商品 ××

持分法の場合の修正仕訳

借 方 金額 貸 方 金額
売  上 ×× A社株式 ××

借方の勘定科目に注目すると、連結は「売上原価」で持分法は「売上」を使っていることがわかります。

なぜ、両者で異なるのか?この点を考えていきましょう!

参考持分法の仕訳について

貸方も連結は「商品」、持分法は「A社株式」と、両者で異なっていますが、本記事の論点ではないため触れません。
持分法の貸方については以下の記事で解説をしているのでそちらを参考にして下さい。
持分法の未実現利益を理解する!仕訳の考え方をマスターしよう

連結会計で売上原価を調整する理由

まずは連結からいきます。

具体例連結の期末未実現利益

  • P社はS社を連結子会社としている。
  • P社は100で仕入れた商品を、S社へ150で販売した。
  • S社は上記商品を在庫として保有している。

連結P/Lにおける期末商品の金額は外部仕入価格の100になるべきです。

しかし、S社の個別P/Lでは150になっており、P社が付加した利益50だけ過大計上になります。

そこで、期末商品150から内部利益50を控除するために連結修正仕訳をいれます。

具体的には、仕訳の借方を売上原価にします。

未実現利益の分だけ期末商品の金額が過大になってて、それを消さないといけないってのはわかる…けど…
ん、どうしたんじゃ?
なんでそのための仕訳が売上原価になるのかなって。売上原価を借方に置くってのは、売上原価を増やしてるってことだけど…なんで、「期末商品を減らす=売上原価を増やす」になるの?
それは簡単なことじゃ

売上原価は以下の式で算定されます。

期首商品+当期仕入ー期末商品=売上原価

これを前提にすると、「期末在庫が減る=売上原価が増える」ことが一目瞭然です。

確かに、期末商品が減れば売上原価は増えるッ…!

まとめると、以下のようになります。

連結子会社の場合には、過大になっている期末商品を減らすために、「売上原価」を使って仕訳する
Point

  • 連結で売上原価を使うのは、P/Lの期末商品を修正するため!

持分法で売上を調整する理由

続いて、持分法です。

そもそも持分法と連結の大きな違いはなんでしょうか?

…?

それは、持分法は財務諸表を合算しないという点です。

そっか、持分法は1行連結だった

ここで、さっき学習した「連結で売上原価を修正する理由」を思い出してみましょう。

連結で売上原価を修正するのは、過大になっている子会社P/Lの期末商品を修正するためでした。

ここでのポイントは、修正している期末商品は親会社のものではなく「子会社側のもの」という点です。

確かに、子会社が在庫を持ってるから、修正している期末在庫は子会社の金額だ

だとすると、この売上原価を修正する仕訳には1つ前提があることがわかります。

それは、

相手の財務諸表を合算している

という前提です。

  • 子会社側の期末商品が過大計上されている
  • それを合算すると、連結P/Lの期末商品が過大な金額になってしまう。
  • だから、それが連結P/Lに計上されないように「売上原価」で修正をする。

連結では、この理屈で売上原価を修正するのです。

対して、持分法ではこの理屈は成り立ちません。

なぜなら、財務諸表を合算しない以上、期末商品の過大計上は起きないからです。

じゃあ、持分法の場合、何が過大計上されているかというとP社側の「売上」です。

連結の場合、子会社に対する売上は相殺するため「売上」の過大計上は起きません。

しかし、持分法の場合は相殺仕訳をしないため、「売上」が過大計上になっているのです。

よって、「持分法では売上を修正する」となるのです。

Point

  • 1行連結の持分法では、期末在庫が過大計上にならないので「売上原価」の修正はせず、その代わり「売上」を修正する
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最後に

本記事は以上です。

最初勉強したときは、なんで連結と持分法で勘定科目が違うんだ…と頭を抱えた方もいらっしゃると思います。

本記事で少しでも理解が深まれば幸いです。

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持分法会計 論点解説 連結会計
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このノーツを書いた人
nobo

会計ノーツ編集長のnoboです。
普段はCPA会計学院で公認会計士講座の講師をしながら、会計の教え方を日々研究しています。
公認会計士試験、日商簿記1級に合格済みです。

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