CF見積法に関する記事を2つ連続してアップしました。
CF見積法は、受験生の理解を苦しめる論点の1つです。
その理由として、
CF見積法は財務会計の中では、かなり異質な会計処理だから
と自分は理解しています。
何が異質かというと、
- 通常、収益性の低い投資を行ったとしても、損は計上しないのに、
- CF見積法では損を計上する
という点です。
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例えばとても単純な例を示すと、
- Aさんに商品を定価100円で売る約束をした。
- 販売する当日になって、Aさんが「お金がないから、やっぱり90円にしてくれ」と駄々をこねてきた
- それをしぶしぶOKした
この場合、販売はできましたが、
本来得られたはずの収益100は獲得できておらず、
気分的には「10円損したな」と感じてしまいます。
では仕訳はどうするかというと、
現金90/売上90
となり、単に90円の仕訳を行うだけです。
つまり、損したはずの10円は財務諸表に表れません。
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このように財務会計においては、収益性の低い投資をしてしまい、
結果的に逃してしまった利益(いわゆる機会損失的なもの)は
損失を計上しないのが通常なのです。
ただ例外があります。
それが冒頭で紹介したCF見積法です。
この記事を読んで頂ければわかりますが、CF見積法は「逃してしまった利益を費用計上する」方法なのです。
通常やらないことを、やろうとしている点が、CF見積法をわかりづらくしている原因なのだと思います。
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