キャッシュ・フロー見積法が難しく感じる原因は、異質な会計処理だから!?

CF見積法に関する記事を2つ連続してアップしました。

CF見積法は、受験生の理解を苦しめる論点の1つです。

その理由として、

CF見積法は財務会計の中では、かなり異質な会計処理だから

と自分は理解しています。

何が異質かというと、

  • 通常、収益性の低い投資を行ったとしても、損は計上しないのに、
  • CF見積法では損を計上する

という点です。

 ▼

例えばとても単純な例を示すと、

  • Aさんに商品を定価100円で売る約束をした。
  • 販売する当日になって、Aさんが「お金がないから、やっぱり90円にしてくれ」と駄々をこねてきた
  • それをしぶしぶOKした

この場合、販売はできましたが、
本来得られたはずの収益100は獲得できておらず、
気分的には「10円損したな」と感じてしまいます。

では仕訳はどうするかというと、

現金90/売上90

となり、単に90円の仕訳を行うだけです。

つまり、損したはずの10円は財務諸表に表れません

 ▼

このように財務会計においては、収益性の低い投資をしてしまい、
結果的に逃してしまった利益(いわゆる機会損失的なもの)は
損失を計上しないのが通常
なのです。

ただ例外があります。

それが冒頭で紹介したCF見積法です。

あわせて読みたい
【キャッシュ・フロー見積法】なぜ、当初の利子率で割り引くのか? 貸倒懸念債権のキャッシュ・フロー見積法では、なぜ当初の利子率で割り引くのですか? 当初の見積りからの減損額を算定することを目的としているからです。 あわせて読...

この記事を読んで頂ければわかりますが、CF見積法は「逃してしまった利益を費用計上する」方法なのです。

通常やらないことを、やろうとしている点が、CF見積法をわかりづらくしている原因なのだと思います。

 おまけ 

おじさん(先生)

この記事はためになったかの?

ボブ(勉強中)

うん!もっと会計のこと学んでみたいな!

おじさん(先生)

それなら、会計ノーツの書籍を読むのじゃ!

\会計ノーツから生まれた本(2冊)/

体系的にしっかり学ぶなら

こんな人におすすめ!

  • 財務会計を体系的にしっかり学びたい
  • 公認会計士・税理士、簿記1級を勉強している
  • 他の基本書が難しくて挫折した

財務諸表の基礎から、企業会計原則、収益認識、減損、税効果、連結・企業結合などなど、財務会計の重要論点をわかりやすく、丁寧に解説してます。

ボブ(勉強中)

難関試験を目指す方は必読!

ライトに考え方を学ぶなら

こんな人におすすめ!

  • 身近な具体例で会計の考え方を理解したい
  • 簿記3級の勉強をもう1歩、深掘りしたい
  • 簿記の勉強で挫折したけど再チャレンジしたい

わかりやすい具体例を用いて、会計のモヤモヤを解消します。「1年生」とありますが、連結会計やキャッシュ・フロー計算書まで幅広く取り扱ってます。

ボブ(勉強中)

会計学習の1冊目ならこれが最適!

よかったらシェアしてね!

コメント

コメントする

目次